卒業生へのインタビュー大手外資系企業アクセンチュアで システム管理者として活躍中の 佐藤さんが語る 「データ分析を学ぶべき理由」とは

関西学院大学経済学部2017年卒 佐藤 麻由さん

2017年に関西学院大学経済学部卒業後、アクセンチュア株式会社に入社。現在はテクノロジーコンサルティング本部​でコンサルタント職を務めている。物事に真摯に向き合い、最後までやり通す信念を持つ人と​一緒に仕事ができるところ​が会社の好きなところ。
「データ分析ってなんだか難しそう」と考えたことはありませんか?
“データ分析は行動の指針を示してくれる大切なツール”そう話してくれたのは、関西学院大学経済学部を卒業し、現在はシステム管理者として顧客の社員が働きやすい環境づくりに取り組む佐藤さん。
データに向き合い続ける佐藤さんに「データ分析を学ぶべき理由」について教えていただきました。

卒業後は外資系コンサル大手、アクセンチュアへ現在はシステム管理者として活躍

佐藤さんはどんな会社で働いていますか?業界や業種などを教えてください。
総合コンサルティングファーム、アクセンチュア株式会社で働いています。
アクセンチュアはコンサルティング業界の中でも総合コンサルティングと言われる種類に属していて、様々な業界のお客様に対して幅広いサービスを提供しています。
アクセンチュア株式会社の特徴を教えてください。
アクセンチュアは、テクノロジーの力を活用して未来を実現する総合コンサルティング企業です。外資系企業として日本で事業を始めて60年目になります。
クライアント会社の業績を上げるために、会社のどこを変えるべきなのかを弊社が一緒になって考えるという仕事を扱っています。
普段の生活ではあまり耳にしない企業かなと思います。
確かに、高校生の方にとってもあまり馴染みのない企業だと思います。皆さんの周りにいる大人の方達が働く会社を支えている裏方で、皆さんからは見えにくいところにアクセンチュアはいます。
たまにYouTubeの広告で出てきたら、これか!と思ってもらえると嬉しいです。
その中で佐藤さんはどんなお仕事を担当されていますか?
製薬会社の営業目標と実績を管理するシステムの保守運用を担当しています。
管理者として、社員の方々にシステムを安心して使ってもらうためのお手伝いをしています。
管理システムについて詳しく教えてください。
昔は、各社員が持つ営業の情報は各自が保有するだけで社内共有されていないことが多かったんです。しかし、そうした情報が実は貴重で有益だったというケースがたくさんあったんですよね。
その情報をまずはデータとして、上司や同僚、部下の人と容易に交換ができて誰でも見ることができる形にすべきという方針から私が担当するシステムが始まりました。
確かに、有益な情報は共有できたほうが会社のためになりますね!
それを、以前は一人一人のエクセルでバラバラに保存していたため、データの保存場所が把握しきれなくなるという問題がよく起きていました。そこで、みんなで同じ方法で管理するためにできたのがデータ管理システムなんです。
管理者としてどのような対応を取られたりするのでしょうか?
初めて使われる方はシステムの使い方を分かっていないことがあるので、データの保存方法やシステムの使い方などを説明します。
他にも、更新するはずのデータが更新されず、システムそのものが使えないというトラブルが起きた時には、緊急対応ですぐ使えるようにする作業をしています。
システムでは具体的に何を管理しているのでしょうか?
製薬会社のお薬を売りに行く人たちが、どういうお医者さんや薬剤師さんにどんなお薬を、どういった方法で売れば効果的なのか?
他にも、製薬会社が想定する、正しい目的でお医者さんがお薬を処方してくれるのか、実際に処方された患者さんの症状の改善度合いなどを管理しています。

データ分析は行動を変える指針を示してくれる

仕事の中でデータが重要だと思う瞬間があれば教えてください。
データを見ることで、現実に何が起こっているのかが理解できると知ったときですね。
データは営業された方のご自身の成績と直結しています。
例えば、この人はこの病院に何回電話をかけて、何回会いに行って、そのおかげでいくらお薬が売れたのか?
同じアプローチの仕方でもこの営業所は今月何千万円の利益が出ました、逆に別の営業所は出ませんでした。営業活動が全部無駄になってますみたいなことも、データを見たら分かってしまうんですよね。
残酷な現実も見えてくるんですね。
データだけをみると、営業担当Aさんはとても優秀な結果が出ている。ただ、営業担当Bさんは(本当はもっと頑張っているかもしれないけど、)300件電話をかけても1件も成約につながってないみたいな情報も取得できてしまう。
無慈悲に感じるときもあります。
データ分析の面白さを教えてください。
データを見て初めて見えてくる事実があることにデータ分析の面白さがあると思います。
例えば製薬会社のプロジェクトについてお話しすると、お薬ってその時期によって売れるものが全然違うんですよね。
極端な話、冬場に近づくほどインフルエンザの薬がすごく売れるようになるのですが、近年のコロナの影響で今まで売れていたインフルエンザの薬がほとんど売れなくなったんです。
インフルエンザに罹る人が減ったからでしょうか?
そうなんです。
コロナ禍で手洗いうがいを徹底する習慣がつき、インフルエンザに罹る人が減りました。
今までは、インフルエンザのお薬を売るために様々な施策をしていたんです。
大体9月や10月ぐらいからお医者さんに向けて、インフルエンザに効果的な薬や患者さんが増えるタイミングをお伝えした上で、病院で購入するお薬を増やしませんか?という提案をしていました。
インフルエンザに罹る人が減り、そうした手法が使えなくなったんですね。
今までとは違う方法でどうやったらお薬が売れるかを考えなければいけなくなり、ターゲットをインフルエンザから別の症状へ変えることになりました。
次は何が売れるかなと考えた時に、コロナでお家にいるから運動量が少ないのではないか?それならば、肥満や便秘に効く薬を売ろうというように、生活様式に合わせて売る薬を変えています。
去年はこうだから今年もこうしようというより、データを見て、今年はどんな戦略をとるのかをお客様と一緒に議論している時はデータ分析の面白さを感じます。
世の中の流れを見ることが大事なんですね。
データ分析を学ぶことの大切さを教えてください。
製薬業界の話に戻りますが、お医者さんや薬剤師さんに対して営業活動している担当者様の中には、営業所に脈々と受け継がれる伝統的な売り方やお医者さんからのフィードバックが正しいと信じて営業活動されていた部分が少なからずあったんです。
でも、本当にそれは有効なのか、良い結果が出ているのかを数字で誰が見ても分かるようにできる手段がデータ分析だと思います。
客観的に見ることも大事なんですね。
今までやってきたやり方って確かに歴史も実績も安心感もあると思うんですけど、時代や環境は変わっていくので、そのやり方を続けていて良かった部分と悪かった部分があると思うんです。
そこで、悪かった部分をどういう方向に変えるべきかという指針を示してくれるのがデータなので、データ分析を学ぶことは意味があることだと思います。

新プログラムがデータ分析を学ぶ第一歩となることに期待

関西学院大学経済学部でデータ分析を学べるプログラムができることについての感想があれば教えてください。
関学のプログラムでは実際の事象と観測された数字を照らし合わせて分析できる学びの場として、データ分析に足を踏み出す第一歩になればいいなと思います。
経済学部を受験生におすすめする理由を教えてください。
やっぱり就職率が良いのと、先輩に社長さんがたくさんいることですね。
他にも、私はゼミがとても楽しかったのでもし興味があるのなら、ゼミには入った方がいいのかなと思います。
ゼミはどういうところが良かったとか、授業はこういうところが良かったとかありますか?
私が所属していた小林ゼミはディベートをよく行っていたのですが、体系立てて考えたり、分かりやすく話すにはどうしたらいいんだろう?みたいな思考の整理をするという意味では、とても良い経験をさせてもらったと思いますね。
他にもいろんな授業が選べる魅力もありますね。
在学中は留学生の友達と英語で経済学が学べる授業に参加していました。あまり受講者は多くないので、積極的に発言でき、少人数の授業の楽しさを感じました。
インタビューを通して、データが身近にあることが伝わりました。
ありがとうございました!

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関西学院大学経済学部を卒業し、総合コンサルティング企業で活躍を続ける佐藤麻由さん。

システム管理者として働く今、大事だと感じるのはデータ分析を通して世の中の流れを見ること。

また客観的なデータを用いることにより、現状分析のみならず顧客の課題解決にも繋がっていると言います。

あなたも関西学院大学経済学部でデータ分析を学び、より誰かの力になることができる社会人を目指してみませんか。